SHIBUYA109 クロスメディア 石川さま

「デジタル整理券」のご相談への回答
——考えたこと・できること・費用感(たたき台)

紙の整理券を夜なべで作る現状を、スマホで取って、スタッフが一目で判断できる形へ。いただいた8つのご要望を1つずつ調べ、進め方と来期の予算感をまとめました。

モノリス株式会社 2026年10月5日 | 金額は税別・予算取り用の目安で、正式なお見積りではありません | PDF版(9枚)はこちら

SUMMARY

先に結論を3つ

1 QRを避ける方法

「QRより速いタッチ」は、今のスマホでは無い。代わりに"読み取る場面"を無くす

NFC(かざす方式)はiPhoneの仕組み上、画面をつけて上端をかざして通知を押す必要があり、人によってQRより遅くなります。本当の解決は、事前申込と抽選で「整理券をもらう列」そのものを無くすことです。

2 8つのご要望

8つとも実現できる。⑤の「読み取り」だけ形を変える

抽選・案件ごとのアカウント・家族分・今何番目・見込時刻・会員化・広告配信まで、1つの仕組みで作れます。入場時はお客さまの画面をスタッフが読む(1人3〜4秒)か、番号を呼んで一覧をタップする形にします。

3 費用感(税別)

整理券の本体 250〜300万円。月々はミニマム3万円から

本体は媒体管理システムと同じ水準で組みました。全部そろえて380〜500万円。月々の保守は「止まったら直す」だけのミニマム(3万円)から3段階で選べます。まず20万円前後の「実証」から始める案です。

要望① QRコードで読み込むのは避けたい

調べた結果:「QRより速く取れるタッチ方式」は今のスマホには無い

お客さまの操作を比べる(初めて来た人・アプリ無し)

QRコード

カメラを向ける
標準カメラでOK
読み取り
1〜2秒
申込画面が開く
合計 3〜8秒

かざす(NFC)

画面をつける
ロック画面でも可
上端をかざす
1〜4cmの距離
出てきた通知を押す
見逃すと再試行
申込画面が開く
合計 2〜6秒

※カメラ起動中はNFCが反応しない(Apple公式)。Androidはロック解除中のみ。実測では平均4秒・遅い人は6秒超。失敗すると10秒以上かかります。

遅さの正体はQRではありません

QRの読み取りは1〜2秒。体感の大半は「その後」の友だち追加・許可・申込の画面遷移(5〜20秒)と、人が殺到したときの回線の混雑です。かざす方式に替えても、この部分は1秒も縮みません。

それでも「タッチ」を試すなら

LINE公式の「LINEタッチ」

かざすとLINEが開く純正の部品(ステッカー300円/枚・スタンド2,000円/台)。2025年11月から国内で導入例があります。ただしiPhoneの制約は同じなので、少人数の実機比較で「QRより速かった条件」だけ採用する進め方をおすすめします。

他に調べた方法(20種類)

Bluetooth・超音波・位置情報専用アプリが必要。アプリ無しでは起動できない
Wi-Fiに繋ぐと画面が出る15〜60秒。館のWi-Fi工事が必要
SMS・空メール20〜90秒。宛先の入力が増える
Apple/Google Walletのパス取った後の保存用。最初の取得は別
App Clip(iPhone小型アプリ)iPhone限定・5〜15秒。Android版は2025年12月終了

要望①② 本当の解決

「現地で読み取る場面」を無くす——取得の入口を3つに分ける

A 事前申込(主な入口)

SNS・告知ページ・メルマガのリンクから家で申込。抽選か先着は主催ブランドが選ぶ。当選者に番号と時間帯を通知。

B 当日オンライン

109公式LINEのメニューや告知ページから当日枠を取る。友だち追加は最初の1回だけ。

C 現地の保険

QRを大きく複数か所に掲示して分散(1m離れて読むなら4cm角以上)。スタッフが電話番号を打ってLINE/SMSで送る発券口も用意。

現地で読み取る人の割合(想定)

A 事前申込 約70〜80% B 当日オンライン 約15〜20% C 現地のQR・発券口 約5〜10%

※人気の催事を抽選にした場合の目安。現地で読む人が1割以下になれば、列は消えます。

SHIBUYA109で、すでに起きていること

学マス・aespa・LINE FRIENDSのPOP UPでは、主催ブランドがLivePocket(無料のWeb整理券)で事前抽選・時間帯指定を運用し、入口は画面のQR提示になっています。渋谷PARCOや新宿マルイも同じ型です。

「列を無くす設計」は、すでに現場で通っている作法です。今回は、これを109が主催ブランドに貸し出せる共通の仕組みにします。

抽選にすると、もう1つ良いことがあります

先着はアクセスが一瞬に集中し、リロード連打で順番が崩れます。抽選は「申込期間」に分散するので、サーバーの負担も不公平感も小さくなります。

紙の整理券は「夜なべ」だけ無くします

スマホを持たない方・LINEを使わない方には、スタッフが既製の連番札を渡し、同じ定員から差し引きます。紙を案件ごとに作る作業はなくなり、受付の例外だけが紙になります。

8つのご要望

8つとも実現できます——⑤の「読み取り」だけ、形を変えます

①

QRで読み込むのは避けたいできる

事前申込・LINEメニュー・URLで「読み取る場面」を無くす。タッチは実機比較で勝った条件だけ

②

抽選方式にも対応できる

申込期間→締切→抽選→当選者に番号と時間帯。先着も選べる。結果は記録に残し、引き直しはできない

③

イベント案件ごとのアカウントできる

109が案件を作って主催ブランドを招待。ブランドは自分の案件だけ見える。終わったら権限を外す

④

1人が複数枚(家族)できる

案件ごとに上限(例: 1〜4人)。定員は人数で減らす。LINEログインで1人1アカウント(1電話番号=1LINE)

⑤

開催側がすぐ読み取り・判断形を変える

お客さまの画面をスタッフのiPadで読む(3〜4秒/人)か、番号を呼んで一覧をタップ。「スマホをかざして入場」はApple契約が要るため見送り

⑥

今何番目・何時ごろの見込できる

スタッフが「○番まで呼んだ」を押すだけで自動計算。LINEで通知。開始直後は「目安」と表示

⑦

メルマガ取得→配信できる

取得時に任意で登録(同意の記録付き)。配信は109公式LINEかメール。整理券の連絡と広告は分けて送る

⑧

会員へのtoB広告配信できる

109が広告を受注→承認→年代・参加イベントで絞って配信→結果報告。広告主のセルフ入稿・決済は次の段階

お客さまの整理券画面(イメージ)

SHIBUYA109 8F WALLMA

○○ POP UP 入場整理券

42

2名(代表+同伴1)

いま呼び出し中 31番

あと 11組

目安 14:20ごろ

入場時はこの画面を見せる

スクリーンショットは無効です

仕組みの全体像

3者が1つの台帳を見る——109が貸し出し、ブランドが使い、お客さまはLINEで受け取る

お客さま

109公式LINE/Web(アプリ不要)

  • イベントを選ぶ→人数→申込
  • 抽選結果と時間帯の通知
  • 整理券画面(番号・あと何組・目安)
  • 任意: 今後の催事案内に登録
  • LINEが無い人は通常のWebか紙の番号札

見えるのは自分の券だけ。他の人の名前や番号一覧は見えない。

整理券の台帳(1つ)

申込・抽選・入場済み・権限・同意を、すべてここで確定する

定員超過・二重受付・他案件の閲覧は仕組みで止める

主催ブランド(案件ごと)

  • 定員・時間帯・抽選/先着・枚数上限
  • 当日の呼び出し/入場チェック(iPad)
  • 自分の案件だけ見える

SHIBUYA109(クロスメディア)

  • 案件を作ってブランドを招待/権限を外す
  • 全案件を横断で見る・集計
  • 会員の同意管理・広告配信の承認

※LINEの本人確認(1電話番号=1アカウント)で「原則1人1枚」を守る。SMS認証は不要なので運用費がかからない。

進め方

小さく確かめてから本体へ——4段階で、各段階の終わりに次へ進むか決める

段階0 実証と整理

2〜3週間

  • QR/LINEメニュー/LINEタッチを20〜30人で実機比較
  • 既製サービスで1案件を試走
  • 紙運用の棚卸し、審査条件の確認

段階1 整理券の本体(①〜⑥)

2〜3か月

  • 申込/抽選/家族分/案件ごとの権限
  • 呼び出し・あと何組・目安時刻
  • スタッフの入場チェック・紙の救済
  • 殺到時の負荷試験・セキュリティ審査

段階2 会員登録と配信(⑦)

3〜5週間

  • 取得時の任意登録・同意の記録
  • 109公式LINE/メールで催事案内
  • 配信停止・削除窓口
  • 会員数と再来館を測る

段階3 広告配信(⑧)

3〜4週間

  • 広告案件の台帳・素材の承認
  • 年代・参加イベントで絞って配信
  • 配信回数の上限・結果報告
  • 受注と請求は既存業務で

既製サービスで賄える部分・作る価値がある部分

LivePocket(無料)・mogily(月8万円〜)・matoca(月1万円〜)などの既製で、②抽選・④複数枚・⑤入場チェック・⑥待ち状況の大半は賄えます。段階0ではこれを使って試します。

一方、どの既製にも無いのが ③「109が全体を見て、ブランドは自分の案件だけ」の権限、⑦ 会員と同意を109の資産として持つこと(既製は申込データが先方に残り、CSVも30日で消える)、⑧ 広告の受注→配信→結果報告です。ここに作る価値があります。

次へ進む条件(例)

  • 段階0→1: 入口の方式を実測で決めた。既製で足りない点を確認した
  • 段階1→2: 定員超過・二重受付・権限漏れがゼロ。負荷試験と審査を通過
  • 段階2→3: 会員の獲得率と再来館を見て、広告の需要が確かめられた

費用感(税別・予算取り用の目安)

整理券の本体 250〜300万円、全部そろえて 380〜500万円。月々はミニマム3万円から

開発費(段階ごと)

段階内容開発費期間の目安
段階0実証と整理(実機比較・既製で試走・棚卸し)20万円前後2〜3週間
段階1整理券の本体(①〜⑥)250〜300万円2〜3か月
段階2会員登録と配信(⑦)50〜80万円3〜5週間
段階3会員への広告配信(⑧)80〜120万円3〜4週間
合計全部そろえた場合380〜500万円来期の予算取りは500万円で

別枠(実費): 東急グループの脆弱性診断 約26万円/回(税区分は要確認)/受付用iPad等 5〜15万円/LINE公式アカウント 月0〜1.5万円+超過3円/通(109さまのご契約)。

月々の保守は3つから選べます(税別/月・サーバー実費込み)

ミニマム

3万円/月

「止まったら直す」だけ

サーバー・監視・バックアップの実費(約1.2万円)+障害時の復旧対応(営業時間内)

含まれない: 催事前の設定支援・改善・問い合わせ対応(都度お見積り)

標準

5万円/月

点検と小さな直しまで

ミニマム+月1回の点検・軽微な修正(月2時間まで)・催事前の設定確認

含まれない: 当日サポート・大きな改善

充実

8万円/月

繁忙期の当日も

標準+繁忙期の当日サポート(電話/チャット)・改善枠(月4時間)

含まれない: 夜間休日の有人対応

段階2(⑦)・段階3(⑧)まで入れた場合は、会員データと配信の保守として各+1万円/月。媒体管理システムと同じ考え方(サーバー実費+障害対応)で、さらに絞ったミニマムから始められます。プランは催事の多い時期だけ上げる、といった切り替えも可能です。

参考: 同じものを他で用意すると

一般的な受託開発(整理券・抽選)
本体だけで 300〜1,000万円
既製サービス(mogily lite)
3年で約288万円。③⑦⑧は不可
モノリス(全部そろえて)
380〜500万円+月3万円〜

この値段で出せる理由

  • AIで開発する——設計から試験まで生成AIを使い、人が確認する工程に集中します
  • 109向けに作った土台を再利用——媒体管理システムの基盤、メルマガ自動化の配信部分、セキュリティ審査の資料がそのまま使えます
  • 保守は媒体管理と同じ運用に乗せる——月々を低く保てます
  • まず小さく(段階0)——方式を実測で決めてから作るので、手戻りの費用が出ません

値段が動く条件

家族を別々の時刻に入れる/全員にSMS認証/広告主が自分で入稿・決済/夜間休日の有人対応——これらは別途になります。逆に、人気案件を先着から抽選に寄せる、初期に氏名・メールを集めない、と安くなります。

教えていただきたいこと

5つ教えていただけると、見積りの精度が上がります

1

QRを避けたいのは「取得のとき」だけですか。事前申込・抽選・時間帯指定は認められますか

入口の設計。「現地にいる本人だけ」が必須なら本人確認の費用が加わります

2

年間の案件数、同時会場数、1案件の最大人数と開始直後の集中人数、家族の最大枚数

サーバーの規模、抽選の設計、既製サービスの課金単位

3

案件設定・抽選確定・当日受付・問い合わせは誰が行い、主催ブランドにどこまで見せますか。受付用の端末や回線はありますか

管理画面と権限、機材、当日支援の範囲

4

⑧は「ブランドから広告を受注し、109の会員へ配信する」理解で合っていますか。109公式LINE・メール配信の利用可否、想定会員数

会員基盤、同意の取り方、配信料、広告管理の範囲

5

初回利用の希望時期と予算枠、使えるクラウド・既製サービス、社内審査の要件

上振れ要因と審査待ち期間を見積に反映

次の一歩(ご提案)

段階0「実証と整理」から始める

20万円前後・2〜3週間で、①の入口を実測で決め、既製サービスで1案件を試し、紙運用の棚卸しをします。その結果をもとに段階1の正式見積りを出します。

来期の予算取りは500万円(全部そろえた上限)、月々はミニマム3万円から、で押さえていただければ、段階ごとに判断しながら進められます。

今ご回答 段階02〜3週間 正式見積段階1へ 来期本格運用